社長の働き方。ときどき禅とか。

好きな仕事=楽、ではない。“大変(笑)”で続けられる働き方

好きな仕事=楽、ではない。“大変(笑)”で続けられる働き方

「好きなことを仕事にするのは甘い」
「そんなに世の中は簡単じゃない」
「好きなだけで食べていけるなら、誰も苦労しない」

こういった言葉を、どこかで耳にしたことがあるかもしれません。

しかし、私はこれは「好きなこと=楽(ラク)なこと」と勘違いしているように思うのです。

この記事では、「好きなことを仕事にする」ことを、少し深く掘り下げてみようと思います。

この記事の要約:「好きなこと=楽ではない。大変(笑)で続く理由」

好き=楽(ラク)の誤解 好きなことは「ラク」ではなく、むしろ“大変”である。けれど、その大変さは前向きな負荷になる。
論語の本質 「知之者不如好之者、好之者不如樂之者」─ 天才より努力家、努力家より“楽しむ者”が強い。
大変(笑)の仕組み 好きなことは、向上心・好奇心が自然に湧き、“努力が努力でなくなるフロー状態”を生む。
実例でわかる好きの本質 情報発信・スポーツ選手の例から、“大変なのに続けられる”現象を具体的に理解できる。
東洋哲学の視点 老子の「道(タオ)」や“樂之者”の思想から、好きなことが自然に続けられる理由を読み解く。

これらについて、以下で分かりやすくお話します。

実は、好きなことほど“大変”

好きなこと(好きな仕事)は、魔法でもなければ、成功への近道でもありません。
むしろ、多くの場合、好きなことほど “大変” なんです。

以前読んだ「グッドバイブス:ごきげんな仕事」という本に、
「好きな仕事というのは、大変(笑)っていう感覚に近い」のように書かれていたのですが、
まさにそのとおりだなと思います。

  • 楽ではないのに、苦ではない。
  • むしろ、続けてしまう。
  • 深めたくなる。

中国の『論語』には、こんな言葉があります。

「知之者不如好之者、好之者不如樂之者」とは?

読み方:知る者は好む者に如かず、好む者は楽しむ者に如かず

「天才は努力家に勝てない、努力家は楽しむ者に勝てない」という意味。

日本語で言う「好きこそものの上手なれ」に似ていますよね。

ここで言う “楽しむ” は、「ラクをする」という意味ではありません。
「大変なのに、なぜかもっとやりたくなる状態」のことです。

天才 < 努力家 < 楽しむ者

いわゆる天才が勝つのではなく、努力家が勝つ。
そして、その努力家すら、楽しむ者には勝てない。

こう言われる理由は、まさに “大変(笑)” という感覚にあります。

好きなことをしていると、向上心や好奇心が自然と湧いてきます。

周りから見れば努力に見えることも、自分にとっては当たり前にやってしまう。
その “自然さ” が、強さの正体なのだと思います。

好きなことは、自然と“大変”になる領域

好きなことほど “大変” です。
ただし、その大変さが “苦痛” ではなく “推進力” になる。

この違いは、とても大きいですよね。

向いている道では、
努力や苦労が“負荷”ではなく、“燃料”になります。

  • もっと深めたい
  • もう少し良くしたい
  • 次はこうしてみたい

そんな気持ちが勝手に湧いてきて、自然と行動につながる。

心理学でいう “フロー” にも近い状態ですが、
私はむしろ東洋思想の「道(タオ)に沿っている」感覚に近いと感じています。

「やらなければいけないから、やる」のではなく、
やりたくて仕方がないからやってしまう。

こういう状態に入ると、大変さすら“味わい”になり、
気づけば成果につながっていきます。

情報発信も、まさに“大変(笑)”の連続

私は、情報発信が大好きです。

  • Youtube
  • ブログ
  • ポッドキャスト
  • ニュースレター

こういったものを作っている時、すごくワクワクします。

ただ正直、YouTubeの企画を練るのも、構成を作るのも、撮影するのも、
はっきり言えば、全部大変です。

ブログを書く時も、テーマを考えて、資料を読み込んで、
言葉を整えていく作業が必要です。

決して、“楽をしているわけではない” のです。
むしろ、やることだけを並べれば、まあまあ大変です。

ただ──
大変なのに、やりたい。

苦手な人から見れば、「よくやるなぁ」と思われるかもしれません。
でも、自分にとっては自然な行動なんですよね。

  • 好きだから続けられる。
  • 続けるから、深まっていく。
  • 深まるから、誰かの役に立てる。

この循環に入ると、努力が努力ではなくなります。

スポーツ選手は“好き”の本質を体現している

この“好きの本質”は、スポーツの世界を見るとより分かりやすいと思います。

トップ選手が行っているトレーニングは、想像を超えるほどハードです。
怪我との向き合い、加齢との戦い、プレッシャーとの対話。
決してラクな世界ではありません。

それでも彼らが続けられるのは、
“楽だから” ではなく、 “好きだから” です。

  • 好きだから、あれだけの負荷を受け止められる。
  • 好きだから、大変を繰り返せる。
  • 好きだから、向上心が尽きない。

スポーツ選手の姿は、
「好き=楽ではない」という事実を、まさに体現しているように感じます。

そして同時に、
“好きの大変さは、人生を磨いてくれる”
ということも教えてくれます。

東洋哲学が教えてくれる、“好きなことが続く理由”

好きなことは、大変です。
でも、その大変さは、心を疲れさせる“重さ”ではありません。

むしろ、自分の内側にあるエネルギーを循環させてくれるような、
前向きな“負荷”です。

老子の東洋思想では、この状態を
「道(タオ)に沿っている」
と言います。

無理をして歩くのではなく、自分の歩幅で自然に進んでいける状態です。

自分の本質と、やっていることが重なっているとき、
人は無理をせず、自然体のまま深めていける。

努力しているように見えても、
本人にとっては“当然の動き”になっている。

これがまさに、樂之者(たのしむ者) の状態です。

“好きだからこそできてしまう努力”が、人生を形づくる

努力家は、楽しむ者には勝てない。

これは、才能や環境とは別の次元の話です。

楽しむ人は、負荷を負荷と思わず、
苦労を苦労と思わず、
時間を時間だとも思わず、
ただその道を深めていく。

大変なのに、もっとやりたくなる。
疲れているのに、手が伸びてしまう。

これが “大変(笑)” という状態です。

ラクではないのに、やめられない。やめたくない。

この矛盾するような働き方こそが、
本来の「好きなことを仕事にする」という意味なのだと思います。

結び:あなたが“大変(笑)”になれるのは、どんなことですか?

好きなことは、決してラクではありません。
むしろ大変です。

けれど、その大変さは、前に進むための“追い風”になります。

  • 努力が苦にならない
  • 自然と深めてしまう
  • 気づいたら続いている
  • 成長しても飽きない
  • やめるほうが不自然

こうした状態こそ、
「好きなことを仕事にする」の本質だと思います。

世の中は“好き=甘え”と言うかもしれませんが、
東洋哲学は、その逆を教えてくれます。

好きなことは、誰よりも大変になれる領域である。
そしてその大変は、人生を満たしてくれる。

あなたが“大変(笑)”で続けられるものは、何でしょうか?

大変なのに、なぜか笑えるもの。
気づけば深め続けているもの。

それが、あなたの「道」なのかもしれません。

著者 (Author)

株式会社ミリオンバリュー(MillionValue, Inc.)代表取締役社長(CEO)大林こうすけ(Kosuke Obayashi)
禅や東洋思想のエッセンスを通じて、忙しさの中でも心穏やかに働ける(そして、結果もついてくる)ヒントをお届けしています。

I share practical insights from Zen and Eastern philosophy to help you work calmly and sustainably — even in busy days — while achieving results in your own rhythm.

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