社長の働き方。ときどき禅とか。

モチベーションを上げるのをやめたら、仕事が楽になった話

モチベーションを上げるのをやめたら、仕事が楽になった話

仕事をしていると、
やる気が自然に湧いてくるときと、
どうしても気が乗らないときがありますよね。

これはもう、誰にでもあることだと思います。

仕事の内容もありますし、
その日の体調や、心の状態にも左右されます。

それにもかかわらず、
「モチベーションを上げなきゃいけない」
「やる気が出ないのは良くない」

そんな空気が、仕事の世界には当たり前のようにあります。

モチベーションを上げるための研修や講座、のようなものもありますよね。

私は、この前提そのものに、
ずっと違和感を感じてきました。

やる気が出ないときに、
「自分はダメだな」とか「もっと頑張らなきゃ」と思う必要は、
本当にあるのでしょうか。

この記事では、
モチベーションをどう上げるか、という話はしません。

むしろ、
「モチベーションを上げなきゃ、と思っている時点で、何かがズレているかもしれない」
という視点を、共有できたらと思っています。

この記事の要約:「モチベーションを上げるのをやめたら、仕事が楽になった話」のポイント

モチベーション前提への違和感 やる気が湧かないことを「悪い状態」と決めつける前提に、違和感を感じてきました。
モチベーションを上げなきゃと思う時点で、方向性がズレている可能性があります。
やる気が出ないのはサインかもしれない やる気は意志だけでコントロールできるものではありません。
モチベーションの上下は、体調や心の状態、仕事との相性など、何かを知らせるサインとして捉える視点を紹介します。
恐れ由来の行動は心をすり減らす 「やらないと不安」「これをしないと仕事が取れない」
そんな恐れから生まれる行動は、続けるほど心を消耗させてしまいます。
やめたのは発信ではなく「場所」だった SNSをやめたのは、情報発信をやめたからではありません。
自分に合わない場所から離れ、自然に続けられる方法(ブログ、Youtube、ポッドキャスト)へ切り替えた結果、仕事が楽になり、結果もついてきました。
目的は同じでも手段は変えられる モチベーションが必要なやり方を無理に続ける必要はありません。
目的を保ったまま、自分に合う手段を選び直すことで、無理なく成果につながります。

これらについて、以下で分かりやすくお話します。

モチベーションを「上げる前提」への違和感

やる気が湧かないのは、意志が弱いからなのか?

やる気が湧かないとき、
私たちはつい、原因を「自分の意志」に求めがちです。

  • 自分は怠けている
  • 気合が足りない
  • 周りはもっと頑張ってるんだから…

でも、やる気というのは、
意志だけでコントロールできるものではありません。

睡眠が足りていない日。
体が重い日。
気持ちが落ち着かない日。

そんなときに、
無理やりアクセルを踏むと、
その場では進めたとしても、
あとで必ず反動がきます。

体調を崩したり、
気力が一気に落ちたり、
長い目で見ると、かえって遠回りになることも多い。

やる気が湧かないというのは、
「ダメな状態」ではなく、
何かを知らせてくれているサインなのではないか。

私は、そう感じています。

東洋哲学で見ると「流れに合っていない」可能性

東洋哲学、特に老子の思想(無為自然)では、
「無理に進めること」よりも
「流れに沿うこと」が重視されます。

無為自然とは?

無為自然とは、気合や根性で成果を出そうとしない姿勢のことです。
自分や環境に合わないやり方を無理に続けず、自然と力が出る方向を選ぶ。
そうすると、最小のエネルギーで、最大の結果が生まれる、という老子の思想です。

水は、押せば反発しますが、
流れに身を任せれば、自然に前に進みます。

モチベーションを上げなきゃいけない行動というのは、
この「流れ」に逆らっている状態に
近いのではないかと思うのです。

今の自分の状態。
今の環境。
今の気質。

それらと噛み合っていないから、
エネルギーが出ない。

それなのに、
テクニックや根性で何とかしようとする。

この時点で、
少し無理が生じているのです。

「やらなきゃ」という気持ちでやる仕事は、心をすり減らす

SNSを頑張っていた頃の、正直な感覚

起業したばかりの頃、
先輩の起業家から、こんなことを言われました。

「SNS、特にFacebookはやったほうがいいよ」
「情報発信してたほうが、信頼されるから」

なるほど、と思いました。
たしかに、当時の日本の起業家界隈では、
Facebookでの発信が当たり前のようになっていました。

私はその言葉を信じて、
数年間、Facebookでの投稿を続けました。

つながりは増えました。
フォロワーも少しずつ増えていきました。

でも、同時に、
言葉にしづらい違和感も、
少しずつ大きくなっていったのです。

恐れから生まれる行動は、続けるほど苦しくなる

Facebookの世界には、
ある独特の空気があります。

  • 売上が上がった話
  • 華やかなパーティーの写真
  • 人脈や実績のアピール
  • プライベートのハイライト

そうした投稿を見ているうちに、
自分も「成功者のような生活をすべきだ」という感覚に、
いつの間にか巻き込まれていました。

25歳の頃、
都内のタワーマンションに引っ越したのも、
今思えば、その延長線上にありました。

成功者らしく見せたい。
ちゃんとしている起業家だと思われたい。

パーティールームに起業家を招いてパーティーを開き、
その様子を投稿する。

でも、正直に言うと、
どんどん心が疲れていったのです。

この情報発信に、意味はあるのだろうか。
これは、本当に自分がやりたいことなのだろうか。

投稿するときの原動力は、
「伝えたい」ではなく、
「やらないと不安」という気持ちでした。

自然に湧いてくるモチベーションではなく、
恐れから無理に絞り出しているエネルギー。

それは、長く続くものではありませんでした。

この違和感を抱えながら続けていても、
結局ビジネスにはプラスにならない。

そう思って、私はFacebookへの投稿をやめました。

背伸びをやめたとき、別の道が見えてきた

「やめた」というより、「場所を変えた」

Facebookでの発信をやめたとき、
私は「情報発信そのもの」をやめたわけではありません。

  • 目立つ場所
  • 賑やかな場所
  • 比較されやすい場所

そこから、少し距離を取っただけでした。

代わりに選んだのが、
ブログやYouTube、ポッドキャストといった、
腰を据えて伝えられる媒体です。

文章で、考えを整理しながら伝える。
ある程度の長さで、背景ごと話せる。

このやり方は、
驚くほど自分に合っていました。

モチベーションを意識しなくなった理由

ブログを書くとき、
「やる気を出そう」と思ったことは、ほとんどありません。

YouTubeで話すときも、
「頑張らなきゃ」と自分を奮い立ててはいません。

  • 書きたいから書いている
  • 話したいから話している
  • 整理したいから言葉にしている

気づけば、
「モチベーション」という言葉自体を、
あまり意識しなくなっていたのです。

努力している感覚なく、
自然と続いていました。

その結果、
「ブログを読みました」
「Youtubeを見ました」
といった問合せが増えてきて、
売上も伸びていったのです。

好きなことには、モチベーションはいらない

子どもがゲームをするときの自然さ

子どもがテレビゲームをするとき、
「今日はモチベーションを上げてゲームをやろう!」
とは言いません。

やりたいから、やっている。
それだけです。

止めなければ、
いつまでもやり続けますよね。笑

やりたいから、やっている。
これは、ビジネスでも大事なのです。

仕事も、本来は同じ構造なのかもしれない

合っていることは、
自然にエネルギーが出ます。

合っていないことほど、
気合やテクニックが必要になります。

  • モチベーションを上げる方法
  • やる気を維持するコツ
  • 気持ちを切らさない工夫

こうした情報が必要になる場面は、
もしかすると、
「そのやり方が合っていない」
というサインなのかもしれません。

モチベーションが上がらないことは全部やめる?

目的と手段は、分けて考えられる

ここまでの話をすると、
こんな疑問が浮かぶかもしれません。

「モチベーションが上がらないなら、全部やめたほうがいいのか?」

私は、そうは思っていません。

大事なのは、目的と手段を分けて考えることです。

例えば、運動。

運動したい、体を動かしたい、という目的があっても、
その手段は一つではありません。

  • ランニングが苦手なら、別の運動を選べばいい
  • 長距離が嫌なら、短時間で集中できるものに変えればいい

目的を捨てる必要はなく、
手段を変えればいいだけです。

例えば私は、
ランニングのような淡々とした運動は苦手ですが、
筋トレやバスケのような運動は大好きです。

ランニングしようとするとモチベーションが必要ですが、
筋トレやバスケは「やらないと違和感を感じる」くらい好きなので、
自然と続いています。

このように、
同じ目的を達成するための、
別の手段(モチベーションを気にしなくていい方法)が必ずある
のです。

営業が苦手だった私の選択

ビジネスの話で言うと、
私は、営業が本当に苦手です。

毎回、自分を奮い立てて、
「よし、やるぞ」と気合を入れないと動けない。

そんな状態で営業を続けるのは、
正直、かなり消耗します。

そこで私は、
営業を克服しようとするのをやめました。

代わりに選んだのが、
情報発信という手段です。

  • 自分が知っていること
  • 過去のクライアントの事例
  • 考えてきたこと、試してきたこと

それを、
ブログやYoutube、ポッドキャストなどで
分かりやすく整理して伝える。

このやり方なら、
無理に頑張らなくても続けられる。

結果として、
こちらから売り込まなくても、
前のめりで相談してくださる方が増えていきました。

モチベーションを疑ってみる、という選択

モチベーションが上がらないとき、
私たちはつい、
「自分をどう変えるか」を考えがちです。

でも、視点を少し変えてみると、
「やり方を変える」という選択肢も見えてきます。

  • 今、無理に奮い立たせて続けていることは何か
  • それは、本当にその方法である必要があるのか
  • 別の手段は、ないだろうか
  • 場合によっては、手放したほうがいいのかも?

モチベーションが湧かないこと自体を、
問題にしなくていい。

それは、
今のやり方が合っていないことを
教えてくれているサインかもしれません。

モチベーションが必要な手段を手放して、
「やりたいから、やる」手段を選ぶ。

そのほうが、結果にもつながる。

私は、そう感じています。

著者 (Author)

株式会社ミリオンバリュー(MillionValue, Inc.)代表取締役社長(CEO)大林こうすけ(Kosuke Obayashi)
禅や東洋思想のエッセンスを通じて、忙しさの中でも心穏やかに働ける(そして、結果もついてくる)ヒントをお届けしています。

I share practical insights from Zen and Eastern philosophy to help you work calmly and sustainably — even in busy days — while achieving results in your own rhythm.

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